訪問看護認定看護師・難病看護師
インタビュー
訪問看護ステーション管理者 西尾 まり子
▶ 訪問看護の道に進んだ切っ掛け
病棟での経験や難病の患者さんに関わる経験も少なかったのですが、当時働いていた病院の先輩に声をかけてもらいました。
▶ 実際にやってみて
ある患者の5年間、ほとんど毎日関わったALSの患者さんとの出会いで、看護観が変わりました。
ALSのことも詳しく知らなかった。
患者さんはご病気のことを知らなかったので、ものすごく頼ってくれていました。
こんなに頼って貰えることが嬉しい反面、こんなに病気の事を知らなくていいのか?もっと出来るのではないか?患者さんに失礼ではないか?と思い勉強し始めました。
看護師として自信がない人の気持ちが分かるので、思いがあれば初めての人でもできることを伝えたいです。

▶ 患者さんと向き合うときに心がけていること
自分や一緒に働くスタッフが出会った患者さんにあなたに出会えてよかったと思ってもらえるようにしたい。
患者さんや家族さんから、あなたたちがいたからこそ自宅でやってこれた話をしてもらえ、その言葉に救われることもある。こんなに人の役に立てるのかと感じ、それが「やりがい」になっています。
▶ 訪問に携わるのに必要だと思うこと
人間味のあることが必要。やることだけをする人ではなく、進行していく状態を見て、どうやったら?何ができるか?と考え、気配り配慮ができることが大切。
苦労して悩んできた人。人の痛みが分かる人は、やりがいや、喜びを感じられると思います。自信を持ち成長してもらいたいです。
私自身、訪問看護に携わった10年でガラッと変わりました。

▶ 患者さんとのエピソード
ある患者さんに、立ち上げプロジェクトのメンバーになって貰っています。それが生きがいになっています。
「話せなくても、身体が動かなくても、出来ることがある」と表情が変わりました。家族も受け止められずに、悩んでられる時期がありましたが変わりました。
人には、目標、希望が必要だということを改めて教えてもらった瞬間でもありました。
一番に利用してもらいたいのはアナタだと決めています。
▶ スタッフの皆さんはどのように働いていますか?
「やってみたい」分野があったら、それをやってみたらどうかと伝えます。癌、小児などのケア、その人の「やりたいこと」ができるように、後押ししています。
やりたいことが出来ることで、心のアンテナが高くなったり、主体性が出てきます。
わたしたちは「地域ケア」のために、患者さんの要望に合わせたケアをつくり続けています。

▶ 八千代の良い所!!
スタッフが20名程度いるので、相談相手をその時々でチョイスできる(笑)
看護師が多いので、緊急対応も少なく働きやすい。
フレックス制なので、仕事と家庭のバランスなども取りやすいです。
スタッフが成長するとステーションが育つ。
スタッフの良い所も苦手なところも分かり合っているからこそ出来ること、成長がある。
出来ないことを見せることができ、受け取り合えるとこも良い!
▶ 今後について
ひとり一人の患者さんと深く関わっていきたい。今よりももっと、チームを成熟させていきたいです。
訪問看護は一人で行くので孤独。本当にこれで良かったのかと悩むことがあるので、話し合える、共感し合える時間をつくりたいと思っています。
フラットなチーム、やりたいことを皆で応援する会社づくりを進め、
やりたいと思っている人、目標を持っている人、素直な人が、自分らしく働ける職場、言いたいことが言えるステーションでないとダメだと思っています。
▶ 休みの日、リラックスは?
仕事が楽しくて、趣味だよねって言われることもあります。
こんな自分でも役に立てる難病支援が自分のやりたいことです。
趣味は釣りです!頭の中がオフになる。ぼーっとする(笑)
子どもとバレーボールをするのも好きです。いいコミュニケーションの機会になってます!
▶ 最後に、訪問の良いところ!
患者さんとご家族の近くで気持ちに寄り添って看護ができる。

地域ケアステーション八千代
